2026/02/18 コラム
階段の寸法計算方法とは?建築基準法と快適な基準を解説
住まいにおいて、上階と下階を結ぶ階段は、単なる移動手段以上の意味を持っています。 日々の暮らしの安全と快適性を左右する重要な要素であり、その設計には細やかな配慮が求められます。 特に、階段の寸法は、利用者の年齢や身体状況、さらには住宅の構造やデザインにも影響を与えるため、計画段階での正確な計算が不可欠となります。 どのような基準に基づき、どのように計算すれば、安全で心地よい階段が実現できるのでしょうか。
階段の寸法計算方法とは
基準値と理想式で計算する
階段の寸法を計算する際には、まず「基準値」と「理想的な計算式」の二つの側面からアプローチします。 基準値は、建築基準法などの法律によって定められた、安全を確保するための最低限の数値を指します。 一方、理想的な計算式は、より快適で昇降しやすい階段を実現するために用いられ、利用者の身長や歩行感覚などを考慮したものが存在します。 これらの数値を理解し、適切に適用することで、住む人に合った階段設計が可能になります。蹴上と踏面の基準を理解する
階段の寸法を計算する上で、「蹴上(けあげ)」と「踏面(ふみづら)」という二つの用語は基本となります。 蹴上とは、階段の各段の垂直方向の高さを指し、踏面とは、足を乗せる水平な部分の奥行きを指します。 この二つの数値が、階段の勾配や歩きやすさを決定づける主要因となります。 それぞれの部材の定義を正確に把握することが、適切な階段寸法を算出するための第一歩です。
階段の寸法に関わる法律や安全な基準は
建築基準法が最低基準を示す
階段の安全性は、建築基準法によって最低限確保されています。 この法律では、住宅に設置される階段の幅や、蹴上、踏面に関する基準が定められており、事故を防ぐための重要な役割を果たしています。 例えば、住宅の階段では、建築基準法により、蹴上は18cm以下、踏面は25.5cm以上、階段の幅は75cm以上と定められています。 ただし、これらはあくまで最低限の基準であり、より快適な階段にするためには、これらの数値だけでは不十分な場合もあります。 また、マンションなどの共同住宅の共用階段には、一般住宅よりも厳しい基準が適用されることもあります。快適な階段寸法は計算式で把握する
より快適で安全な階段を目指す場合、建築基準法の最低基準に加えて、独自の計算式を活用することが効果的です。 一般的に、「蹴上×2+踏面=60cm」という式が、昇降しやすい階段寸法の目安として用いられます。 この式は、人が歩く際の自然な歩幅や重心移動を考慮したものです。 さらに、住宅に住む子供やお年寄り、あるいはスペースの制約など、家族構成や住環境に合わせて、この数値を微調整することも重要です。 例えば、高齢者向けには、より緩やかな勾配にするために蹴上を低く、踏面を広く設定するなどの工夫が考えられます。 また、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に基づく基準では、「蹴上×2+踏面」を550mm以上650mm以下とするなど、快適性や住宅性能評価の観点から推奨される数値も存在します。



